グルテンフリーの基礎知識|無理のないグルテンレス生活で健康的な身体づくり

ここ数年で、耳にする機会が増えたグルテンフリーという言葉。
身体に良い、小麦を摂取しない食生活と、大まかな意味は知っていましたが、アレルギーもなく、大好物がパンと麺類の小麦信者のわたしには、あまり関心がありませんでした。

ただ、年齢を重ねるにつれて、肩こりや起きても取れない身体の疲れ、胃の不快感など、病院に行くまでもないちょっとした身体の不調が気になり始めてはいたのです。
加齢による不可避なものだろうと諦めていたところ、原因不明の身体の不調は小麦が影響していることも考えられているということを知り、グルテンフリーについて改めて興味・関心が湧きました。

本記事は、そもそもグルテンフリーとは何か。グルテンフリーの実践方法や、それを実践することで得られる効果などについて基本的なことを改めて解説し、まとめたものです。

グルテンフリーの基礎知識

グルテンフリーとは、グルテンを含む食品を摂取しない食生活のこと、またはグルテンを含まない食品のことです。 

グルテンとは何か 

グルテンは小麦に含まれるグルテニンとグリアジンという2種類のタンパク質が水を加えこねることで絡み合ってできたもので、粘りと弾力が特徴の物質です。

この性質を用い、パンやケーキなどの菓子類や、パスタやうどんなどの麺類など多くの食品に利用されており、現代の多様な食生活において欠かせない存在になっています。

セリアック病のための食事療法

そもそも、グルテンフリーはセリアック病患者のために生まれました。
セリアック病とは自己免疫疾患のひとつで、「グルテン」を摂取することで自己免疫系が異常反応し、小腸の組織を攻撃することで炎症が起きてしまい、小腸の細胞が破壊されてしまう病気です。

栄養の吸収が低下したり、腹痛や下痢、倦怠感など様々な症状の原因になっています。そういったことから、グルテンを摂取しない食生活をすることで、症状が改善されています。

アレルギーだけではない?原因不明の不調はグルテン摂取から? 

グルテン摂取が引き起こす症状や影響

グルテンフリーはセリアック病患者や小麦アレルギーのある患者が主に実践している食事療法ですが、近年では研究によってグルテンによる疾患のない人にも健康のために効果的であるということが分かってきました。
健康な人でも小麦を摂取し続けると、グルテンの特性から消化に時間が掛かり、腸への負担になり、腸の粘膜にへばり付くことで粘膜が炎症を起こして、身体の不調に繋がるというのです。

症状は、だるさや胃の不調、肩こり、肌荒れ、集中力や記憶力の低下、気分の落ち込みなど多岐に渡り、長年悩まされている原因不明の身体の不調は実はグルテンの摂取が影響している可能性もあります。

世界的な関心が高まるグルテンフリー

そういったグルテン摂取が身体に与える影響から、プロテニスプレイヤーのジョコビッチ選手や、世界的アーティストのレディー・ガガさんなど、今では数多くのトップアスリートやアーティストがグルテンフリーの食生活を実践し、支持しています。
また、オリンピック出場者も含む欧米のアスリートに行われたある研究によると、対象者の41%がグルテンフリーを実践しており、そのうち81%と大多数の選手が腹部膨満、下痢、疲労などの症状が改善したというデータが上がっています。 

日本では欧米諸国に比べてグルテンフリーへの関心に遅れはあったものの、今では7割から8割の日本人はグルテンが体質に合わないのではないかという考えもあり、日本で唯一のグルテンフリー外来を開設している医師・本間良子の著書『長生きしたけりゃ 小麦は食べるな』はベストセラーとなり、日本でもグルテンフリーへの関心が高まっているのが分かります。

グルテンが多く含まれる現代の小麦

また、現代の小麦は、遺伝子組み換え技術で改造されたものが多く、血糖を上昇させる作用が強いと言われています。血糖が高い状態が続くと、一定に保つためにインスリンの抵抗性を起こし、身体を老化させてしまうそうです。それに加え、多量なグルテンが体内に影響すれば、精神疾患や、糖尿病、心臓疾患などを助長させる原因にもなり兼ねません。

グルテンフリーの効果による身体への影響 

グルテンフリーの効果

自覚がないだけで軽度の小麦アレルギーを持つ人やグルテンが体質に合っていない人が、グルテンフリーの食生活を取り入れることで以下のような効果が得られると考えられています。

  • 便秘や下痢、腹痛の解消
  • 肌トラブルの改善
  • だるさや慢性的な疲労の緩和
  • イライラや落ち込みなど気分変調の改善
  • 鼻づまりの解消
  • むくみや冷え性の改善
  • 睡眠障害の改善

など

腸内環境の改善が心身の健康に繋がる 

これらの効果はグルテンを摂取しないことによる腸内環境の改善が大きく影響しています。全身の免疫細胞の7割が集まると言われている腸内の環境を改善することは免疫力の向上にも繋がるのです。
また、腸は「第二の脳」と呼ばれており、脳腸相関・腸と脳が相互に作用していることが昨今の研究で分かりつつあります。

例えば、うつ病の患者は下痢や便秘などの腸内トラブルを抱えている人が多く、実際に精神疾患のある人はない人に比べて、大腸に病気があるわけでもないのに腹痛や便秘・下痢などが続く、過敏性腸症候群を発症している割合が高いことが分かっています。
そういった事から、腸内環境を整えることは体だけではなく、心の健康をも導いてくれ、今後、お腹の調子を整えることがメンタルヘルスの面でもより一層、重要視されていくかもしれません。

ダイエット効果は期待できるのか? 

『 グルテンフリー 』と検索すると、ダイエット関連の記事も見受けられますが、直接的な研究結果は出ていません。ただ、グルテンフリーの生活をする事で、炭水化物や糖分が高い食品を食べる機会が減るので結果的に痩せることがあるということです。

パンや焼き菓子を米粉に置き換えて、グルテンレスな食生活を 

ここまで、グルテン摂取による体への影響やグルテンフリーの効果などについてお伝えしてきましたが、グルテンにはタバコに含まれるニコチンやカフェインなどと同じくらいの依存性があり、現代の多様な食生活において欠かせないグルテンを一切排除した食生活をするのはなかなか難しいと言われています。
そこで、グルテンフリーを実践するにあたって、小麦粉の置き換え品として注目されているのが米粉です。

小麦粉に替わる米粉 

米粉は炭水化物の他に、タンパク質、脂肪、ビタミンなどを含み、小麦粉より栄養素が豊富で、ヘルシーに置き換えができる今注目の素材です。 
小麦のようにモチモチとした食感がありますが、米に含まれる粘り成分のアミロペクチンが作用しているだけでグルテンは一切含みません
また小麦に比べて、水分を吸収しやすいため、パンやケーキの生地に使用するとよりモチモチしっとりとした仕上がりになるのです。

しかし、米粉はまだ生産量が少なく、入手しづらかったり、グルテンを持たないため生地が固まらず、バラバラになりやすく、特にもちもちとした粘りが必要なパンやサクサクとした食感が大切な焼き菓子では扱いが難しいため、日常に普及があまり進んでいないのが現状です。

ただ、近年においては米粉専門のお店ができたり、オンラインショップが普及したことにより、通販で入手可能な米粉食品が増えてきました。

グルテンフリーで無添加のカラダに優しい焼き菓子 

数あるお店の中でも、静岡県静岡市に店舗・工房を構えるumi pupan(ウミプパン)では、グルテンフリーだけではなく、白砂糖や添加物を使わないカラダに優しい焼き菓子が丁寧に作られています。

もともとは小麦を使った天然酵母のパンや焼き菓子のお店でしたが、オーナーの身体の不調がきっかけで、店頭の焼き菓子は全てグルテンフリーへと生まれ変わりました。

オンラインストアでは全国通販を展開しており、中でも人気なのが、『満月つきいろチーズケーキ』と『グルテンフリーBOX(クッキー&パウンドケーキ)』になります。

満月つきいろチーズケーキ

名前の通り、満月の日の「美黄卵(びおうらん)」と「いでぼくの牛乳」を贅沢に使い、湯煎で約4時間かけてじっくりと焼き上げたチーズケーキ。そこから一日以上寝かせることで、しっとりとした口溶けで濃厚なのにさっぱりとした味わいが特徴です。

グルテンフリーBOX(クッキー&パウンドケーキ)

サクサクホロホロとした食感が特徴の米粉のクッキーと、しっとりと焼き上げられた米粉パウンドケーキが2種類ずつ詰められた、ギフトやお試しにもぴったりなスペシャルボックスです。

無理のないグルテンレス生活で健康的な身体づくり

グルテンの摂取は日常の中で少し抑えるだけでも、腸内環境への負担が少なくなると考えられています。
無理のないグルテンレスな生活で日々の原因不明の不調の改善され、健康的な身体づくりの役に立つかもしれません。

まずはグルテンを摂りがちな日々の間食から、ココロとカラダに優しい米粉のおやつに変えてみるのはいかがでしょうか?

コメント

  1. 堀籠美穂子 より:

    長い事、長い事花粉症の元祖、今年で60年の苦しみ.もしやと思いグルテンフリーを開けてみました.思い通りパンが大好き人間⁉️体の不調はもちろん天気にまで左右される始末、食物は体を作ると知っていながら冷え、腸の不調、不眠等若い日には戻れませんがせめて今からでもグルテンフリーに気をつけて過ごしてみたいものです。